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オーバーステイ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・在留特別許可

●オーバーステイ(不法残留)は入管法24条に定める「退去強制事由」に該当し、「3年以下の懲役若しくは禁固若しくは300万円以下の罰金、又はそれらの併科」という罰則の科せられた、犯罪行為です。

<ここがポイント!Q&A> 「3分で読む!入管行政書士福原の就労ビザ入門」より一部変更の上抜粋

Q.外国人に対する「出国命令」というのを聞いたことがあります。「退去命令」と同じように見えますが、どこか違うのですか?それとも同じですか?

A.まず、ご質問にある「退去命令」というのは、おそらく「退去強制」のことでしょう。

出国命令制度は、平成16年の入管法改正によって創設された制度です。
これは、日本に不法に残留し、本来は退去強制に処すべき外国人のうち、

・すみやかに出国する意思を持って自首した
・過去に退去強制を受けたことがない
・不法残留以外の罪を犯していない
(入管法24の3第3号に定める罪)
・速やかに日本から出国できることが確実

以上のような条件を全て満たす者について、退去強制よりも比較的軽い処遇を与えるというものです。
不法残留外国人が「出国命令対象者」に該当すると判断された場合、外国人はただちに放免されます。自ら出国するという本人の意思を尊重する形です。

これに対し、「退去強制対象者」に該当すると判断された場合、身柄を拘束された上国外追放の手続きが開始されます。
また、「出国命令」によって日本を出た外国人に対しては出国後1年間は日本への再上陸を拒否されますが、「退去強制」の場合は5年間拒否されます(不法残留が2回目以降の場合等は上陸拒否は10年間となります)。
以上、「出国命令」の方が、比較的軽い処遇であることがお分かりいただけたと思います。

ただし、上記の「上陸拒否期間」というのは「最低限」の取り決めです。1年(5年あるいは10年)後の上陸許可を保証するものではありません。ですから、1度目のオーバーステイの際、すぐに出頭して出国命令によって出国するのが得策かというとそうとも言い切れません。専門家に依頼して在留特別許可を得るという選択肢の方が正しいことも十分あります。


違反調査から退去強制手続きまでの流れ

①自主出頭または入国警備官による摘発
 入国警備官は退去強制に事由に該当すると思料する外国人がある場合、当該外国人(容疑者)について調査を行います。

 自ら出頭する場合は、全国の各地方入国管理局及び支局に行きます。本人の他、配偶者や、依頼を受けて書類を作成した行政書士が随行することができます。

②入国警備官による「違反調査」 
  ・退去強制事由に該当⇒③へ 
  ・退去強制事由に該当せず⇒放免・在留継続
 入管法24条に定める退去強制事由が存在するかどうかを調査します。この時点では身柄の拘束(収容)は行われません。パスポートによる身元確認や指紋の採取、調書の作成等が行われます。近年は調査時の定式化した提出書類をあらかじめ要求するなど、調査の簡便化が図られています(もちろん、調査自体が甘くなったわけではありません)。

③収容(身柄拘束)、入国審査官へ引き渡し
 ちなみに、入管ではオーバーステイ外国人が自主出頭するケースを「在宅案件」とよんでいますが、この場合、調査の終了段階で入国警備官の作成した資料とともに、容疑者の身柄が入国審査官に引き渡されます。ここで、仮放免するかどうかが決定されます。仮放免の申請は本人または親族、代理人によって行われます (ほとんどのケースで、即時に仮放免となります)。
 なお、仮放免では300万円以下の保証金が要求されます。

④入国審査官による「違反審査」
  ・退去強制事由に該当
   認定に服する⇒退去強制
   認定に不服⇒口頭審理の請求⇒⑤へ
  ・退去強制事由に該当せず⇒放免・在留継続
 入国警備官の行った調査の不足等を補うべく、容疑者に対し事 情聴取が行われます。オーバーステイの場合、入国審査官から退去強制事由に該当する旨の認定通知書が交付されます。このとき、入管法47条3項に基づき、通知のあった日から3日以内に口頭審理請求ができる旨の告知がありますが、請求するのが当然となっているためか、すぐさま口頭審理の請求があったと取扱われるケースが多いようです。

⑤特別審理官による「口頭審理」 
  ・退去強制事由に該当
   認定に服する⇒退去強制
   判定に不服⇒意義申出⇒⑥へ
  ・退去制事由に該当せず⇒放免・在留継続
 口頭審理請求を受けて、入国審査官から特別審理官に身柄が引き渡され、口頭審理が行われます。ここでは代理人の立ち会いの他、特別審理官の許可を得て、親族等の立ち会いも認められています。違反調査に誤りがないという判定通知書がが交付されたら、すぐに異議申立書に必要事項を記載し、異議申し立てを行います。

⑥法務大臣による「裁決」
  ・意義申出に理由なし
   入管法12条1項1~3号に該当⇒在留特別許可
   上記に該当しない⇒退去強制
  ・意義申出に理由あり⇒放免・在留継続
 この裁決
 なお、法務大臣(地方入国管理局長)が行うこの裁決に対して行政不服審査法に基づく異議申立はできませんが、行政事件訴訟法に基づき、裁判という形で救済を求めることはできます。


在留特別許可の基準

 在留特別許可には明確な基準があるわけではありません。個々の事案ごとに、容疑者の置かれた環境や国内外の情勢等、諸般の事情が総合的に勘案され、許可するかどうかのが判断が下されます。
 ただし、容疑者が以下の事項に該当することで、許可の判断にプラス及びマイナスに影響を与えるとされています。


・積極要素(プラス材料)

①日本人又は特別永住者の子であること
②日本人又は特別永住者の実子(嫡出子又は認知された非嫡出子)を扶養している場合で、以下のいずれにも該当すること。
 ア その実子が未成年かつ未婚であること
 イ その実子の親権を現に有していること
 ウ その実子を日本で相当期間同居の上、監護および養育していること
③日本人又は特別永住者との間に法的な婚姻が成立している場合であって、次のいずれにも該当すること。
 ア 夫婦として相当期間共同生活をし、相互に協力し扶助していること
 イ 夫婦の間に子がいるなど、婚姻関係が安定かつ成熟していること
④人道的配慮を必要とする特別な事情があるとき
 (例)難病・疾病等によりで日本での治療が必要
    国籍国で戦乱・政治不安等が発生していて、当地での生活が極めて困難


・消極要素(マイナス材料)


①刑罰法令違反又はこれに準ずる素行不良が認められるとき
②出入国管理行政上、重大な違反行為があるとき
(例)不法就労、パスポート偽造等で刑に処せられたことがある
   資格外活動、不法入国、不法上陸又は不法残留以外の退去強制事由にあたる
③過去に退去強制手続きを受けたことがある


専門家に相談する前に


 法務大臣による「在留特別許可」を取得するためには、国際法務専門の行政書士・弁護士に依頼する必要があります(※1)。しかし、依頼の前にまず正確に現状を把握することは、当人にとっても依頼を受ける専門家にとっても大きな利益があります。
 以下に記載された質問内容をチェックして、あなたの置かれた状況を、電話・メールの向こう側にいる相手に正確に伝えられるようにしておきましょう

[ オーバーステイ外国人への質問シート ]


1.何が起こりましたか
 ・入管に収容された  ・警察に逮捕された  ・入管に出頭した  ・入管への出頭を要求された
 ・これから入管に出頭したい


2.日本に入国した時期と目的を教えてください

 入国 [       年       月      日  ]

 目的 [                                                   ]



3.あなた(当事者)の国籍と元々の在留資格は何ですか

 国籍 [                 ]     在留資格 [                  ]

4.過去にオーバーステイのほか、犯罪を犯したことはありますか
 ・はい(内容)[                                ]      
 ・いいえ



(違反調査があった場合)
5.調査の内容はどのようなものでしたか
 ・自宅、職場での捜査、押収   ・入管局内での取り調べ  ・まだ調査はない


 さらに詳しく[                                                    ] 



(違反調査が行われていない場合)
6.以下の書類は準備していますか
 ・旅券  ・外国人登録書  ・配偶者の戸籍謄本、住民票  
 ・子供の戸籍謄本、住民票、または出生届の受理証明書(日本国籍)、記載事項証明書(外国籍)



(配偶者・知人が収容された場合)
7.ア)収容されたのはいつですか
   [      年     月      日  ]   

  イ)あなたと当人との関係は何ですか
  ・夫婦(法律婚/内縁)   ・親子(嫡出/非嫡出)     ・雇用関係     ・知人・友人   
  ・身元保証人     ・その他(        )

  ウ)入管からの指示の内容を教えてください




8.仮放免の申請はしましたか
  ・はい(保釈金       万円)     ・いいえ      ・申請したが不許可だった
  ・仮放免のことが分からない


9.仮放免の後、出頭の呼出はありましたか
 ・はい      ・いいえ     ・すでに出頭した





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